イベントで使うモールス符号表示機

JA3CLM高木さんのホームページ

3/8現在 Ver7.0が公開されています

JA3CLM高木さんの作られたアプリで、イベントなどで活用できるCW Lessonというものがあります。
主に、モールス符号に初めて触れる人を対象にしたもののようで、最初にモールス符号fで表示したい言葉を「お名前」の枠に入力します。「お手本」のボタンを押すと符号が短点と長点で表示されます。同時に、音でもその符号が表示されます。
次に、スタートのボタンを押すと、電鍵からの入力が可能になり、その操作に応じて長点や短点が表示されます。符号になっていれば解読され、文字として下の枠に表示されます。
短点や長点の長さ、その間隔なども表示され、また符号間のスペースも一目瞭然に表示されます。

モールス符号が短点・長点・その間隔で構成されることを体験できるアプリです。お手本のようにしっかりした比率で符号を構成しないと解読してもらえない厳しさもあります。
耳で聞いていると符号になっているように思えても、目で見ると比率がそろっていないこともよくわかります。

Amazonから購入したHiLetgoの変換ケーブル
Win10でも自動で認識されました。外観が同じようなものでも、Win10に対応していないものがあるようです。

開発者の高木さんのお話によると、このアプリは子供たちにモールスへの興味を持ってもらうために開発したとのことです。
アプリのフォルダーの中にある解説でもそのことが触れられています。「お手本」の使い方はそのための工夫のようです。

しかし、1アマ、2アマ、3アマという資格は持っていても、実際に電信で運用されていない方にもこのアプリは有用だと思います。「お手本」への入力にかかわらず、「スタート」を押せば、自由に打鍵による入力ができます。高木さんの意図された使い方とは異なりますが、打鍵した符号の状態が視覚として確認できるのは素晴らしい機能です。このアプリを使わせていただき、お空に出ることを躊躇されている方が少しでも自信をつけていただけたらと思います。

上の写真の構成で動作確認ができましたので、タカチのSW-65というケースに収めました。

このアプリを動作させるには、付加装置を付ける必要があります。詳細についてはアプリに付属しているマニュアルに書かれています。
USBによりパソコンに接続し、シリアル変換をして符号に応じた音を出したり、電鍵の入力をするものです。私は秋月電子通商のUSB-シリアル変換モジュールを使い右の回路図のように自作しました。

もっと安価にインターフェースを作れないかと探したところ、AmazonからHiLetgoの変換ケーブルが入手できることがわかりました。2個で600円でした。これを使い、付加装置を構成しました。上記のものと違いCTSとRTSの出力仕方が逆になるため手間取りましたが、最終的に動作を確認できる回路にたどり着きました。
ただし、Dsub9ピンの規格では、5ピンがGNDになっていますが、この回路を接続するとうまく動作しませんでした。この回路のGNDをDsubの1ピンに接続することで、動作させています。この格安変換ケーブルの回路がわかりませんので、なぜこうなるのかは不明です。ですから、この変換ケーブルとこのインターフェース回路を使われる方は、自己責任で実験されるようお願いいたします。

NANDゲート2個による発振回路でピエゾスピーカーを鳴らしています。残りの2個のNANDゲートをインバーターとして使い、回路を構成しようと試みましたがうまくいかず、トランジスタで機能させています。DsubピンからVccを取ることができませんでしたので、電池3本の4.5Vを使いました。

アクティビティー

このアプリを使ったアクティビティを考えてみました。

●モールスに初めて触れる方向け
・好きな言葉を「お名前」枠に入力してもらう
・「お手本」で画面と音でモールス符号を確認する
 モールス符号の構成について説明する
 
< 資料 モールス符号の構成 pdf > 
・「スタート」から電鍵でモールス符号を打ち込んでもらう
 思い通りに符号にならないことを確認
 電信は訓練と修業が必要なことを話し、その奥深い魅力を伝える

●モールス符号を知っているが、使ったことがない方向け
・コールサインを「お名前」枠に入力。「お手本」で表示
・「スタート」で自由に打鍵してもらう
 打鍵した符号が解読できていないことを話題に、符号の構成について確認する
・何回か試しているうちに解読される符号が多くなることで、電信への興味を増してもらう
< 資料 欧文送信ワークシート pdf >
< 資料 和文送信ワークシート pdf >

電信のベテラン向け
・コールサインを「お名前」枠に入力。「お手本」で表示
・スタートで自由に打鍵してもらう
・枠がいっぱいになると終了メッセージが出るので、改めて画面から打鍵の癖を読み取ってもらう
 

<資料 モールス符号表 欧文・数字 pdf>
<資料 モールス符号表 和文 pdf>